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根室市内ランニング
 【根室国後間海底電信線陸揚施設】(根室市西浜町10丁目 初垂橋近く)

 平成31年4月6日(土) 
ランニング距離12km  1時間29分
 
 今日は午前中に春国岱の突端往復をしたが、徒歩で8km程度で物足りないので、午後に市内をランニング。海岸通を走っていると、戦前に根室市と国後島を結んでいたケーブル施設に看板や説明板が設置されていた。以前市議会で議論になっていることを聞いていたが、市役所が設置したようであり、素晴らしいことである。
 以下、説明板を転載する。

 根室国後間海底電信線陸揚施設は根室ハッタラと国後島ケラムイ間を繋ぐ海底ケーブルの陸揚施設で明治時代に旧逓信省により設営されたとされています。
 戦前、このケーブルは、根室から国後島を経由して択捉島の蘂取(しべとろ)村を繋いでおり、通信連絡手段として重要な役割を担っていました。
 ハッタラとケラムイ間に敷設された海底ケーブルは英国製で、その構造は中心に二本の導線があり、導線の周りをゴムで覆い、その外側を約1cmの麻のような繊維で覆っています。さらに外周に一本約5mmの鉄線13本を用いて保護しています。
 明治30年代、英米の密漁船対策やロシアの東漸政策への対策として千島の警備強化が必要になり、通信連絡手段の確保のため、北海道本島から択捉島蘂取村までの通信線架設事業が明治29年頃から二か年計画で実施されました。明治30年の開線当初は「標津村三本木〜国後島ノツエト崎」、「国後島アトイヤ岬〜択捉島丹根萌(たんねもい)」間を海底ケーブルで結んでいましたが、流木により両海底ケーブルが相次いで不通となってしまったため、明治33年に「根室村ハッタラ〜国後島ケラムイ」(約40km)、「国後島白糠泊〜択捉島丹根萌」間(約60km)に海底ケーブルを敷設し直しました。
 本施設はかつて「四島に日本人が住んでいたこと」を示す証拠であり、当時の姿を残す数少ない貴重な建物、また「北方領土が日本の領土」であることを国内外に発信していくことが重要であることから、平成25年に根室市が施設と土地を所有者から購入し、保存・整備を行っています。

 

 
 
 
 
 
 
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