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野塚岳(1352.2m)

2004年5月1日(土)〜5月2日 

 U山岳会S支部のゴールデンウィーク恒例行事、「日高の山で酒を飲む会」に参加させていただいた。昨年は襟裳の豊似岳で豊富な酒とツマミをご馳走になっただけに今年も楽しみだ。当初は、家族で札幌に出た後、札幌で山岳会のメンバーと合流するつもりであったが、子供が熱を出して、札幌行きは急遽中止。自分だけ山に行っていいよとの粋な計らいに甘え、行かせてもらうことになった。4月30日中に実家の森町から静内町に移動し、静内で一泊後、5月1日の朝に浦河に集合。浦河山岳会の総帥の自宅・会社で待ち合わせることに。

【1日目】
今年の日高の山は雪が結構多いそうで、野塚岳にしようか、又は安全な楽古岳にしようかと、迷っていた模様だが、総帥が野塚の沢を事前視察したところ、沢の雪は全部落ちてしまっていて、安全だし、この時期に野塚に行かないと勿体ないということで、野塚に決定。その後、浦河町内で大量の酒(ビール24本、日本酒2升、ワイン2升、ウイスキーボトル1本、焼酎1本=11名分?)を買い込み、総勢11名で登山口である野塚峠に出発。 
 野塚トンネルの日高側に11時半頃到着。買ってきた酒等を各自パッキングし直すことに。自分は1升ワイン2本とビール6本、そしてテントだ。背負ってみるとズシリと肩に食い込む。みんな重たい荷物を背負って出発。天気は全道的に晴れの予報だが、この辺だけ曇りのようだ。出発して、いきなりコンクリートの護岸を降りることに。3m以上の高さはあろうか。フィックスのロープで、やっと降りた。次は、渓流渡りである。自分は登山靴であるので、濡れるわけにはいかないが、1回川にはまってしまい濡れてしまった。途中のルート取りは地元U山岳会のY氏が先導で、とても上手だ。
  しばらくは坦々と河原を行く。残雪歩きが7割位か?。ニオベツ川は一直線で野塚平の源頭まですっかり見渡せる。正面はV時の沢で、ブリッジがある期間はもちろん、そうでないときも、初心者には危険だそうだ。徐々に両側の斜面が狭まってきて、沢が狭くなってくる。沢の三俣のところで休憩した後、右側の沢を登る。傾斜が急にきつくなり、先頭を順番に替わり、ジグを切りながら登る。山岳会で借りたピッケルがここで役立ってきた。
 段々、背負った液体(酒)の重さが効いてくる。自分は、チームの中でも比較的若いとあって先頭を任せられる時間が多かった。途中、新雪によるなだれの跡が何カ所かあり、ビビッタが、ナダレの跡の方が足の位置を確保しやすい。危ないのは、クラストまでゆかないが、凍って、靴が刺さらないところだ。ここは、Y氏のアドバイス!、ピッケルを山側に刺して、3点確保を肝に銘じて進む。滑落したら危ない。高度を上げるに次第、ガスってきた。ガスった方が、周りが見えなくてビビらないかもしれない。そうこうしている内に、傾斜がゆるまり、稜線に近くなり、やっと野塚平に到着。(14時頃?)
 到着後、すぐに十勝側の雪樋のテラスにテント場、調理場、トイレをスコップで確保して、いよいよ16時頃、宴会!の開始である。本日の酒のツマミは、お通しが刺身、メインディッシュがすきやき風鍋等々である。みんなで鍋を囲んで、乾杯!しかし、ここで自分は装備の失敗に気づいた。汗が冷えてくると、異常に寒いのである。皆ダウンジャケット等を着込んでいるのだが、自分は、下着、山シャツ、フリース、そして、ゴアのジャケットだけであった。皆に「それじゃ寒いわ!」と言われたが、仕方ない。ブルブル震えながら宴会に参加した。しかしながら、酒もツマミもとても旨い。天候も十勝側で晴れ間も見えてきた。暗くなるまで、どんちゃん騒ぎをして、テントに撤収することとなった。自分のテントでは、ワインと焼酎、ウイスキーをチビチビとやる。テントの中ではランプとストーブをつけ、暖かく天国だ。酒も尽きてきたので、寝ることにした。寝袋に入ってすぐ寝てしまったのが、まだ暗いうちに寒さで目が覚めた。起きてテントの外に出て、小便をしに行ったのだが、出てビックリ、すぐそこにキツネがいたのである。シッシッ!と追っ払ったのだが、全然逃げない。テントに戻って寝ることに。やはり寒く、特に足が冷たくて寝られない。ここでとっておきのホカロンを取り出して、足先に挟むことにした。徐々に温かくなり、ようやく再び眠ることができた。
【2日目】
 目が覚めた。3時くらいか。二日酔いだが、体調は大丈夫だ。外は明るい。恐らく好天だ。テントの窓を開けると目映いばかりの朝焼けだ!早速デジカメに収める。自慢ではないが、日高に来た回数は少ないものの、晴れない日はない。食事の時間まで余裕があるので、有志4人で野塚岳の頂上を目指すことにした。歩き始めると空身にも関わらず、二日酔いなのか、身体が異常に重い。しかし、朝方の固雪なので、非常に歩きやすい。そうこうしているうちに(30分程度?)頂上に到着。頂上からは、見渡すばかりの景色で、南北の日高の山波が見渡せる。そして、ポケットに忍ばせたビール2本で乾杯。やはり頂上のビールは最高だ。十勝側には踏み跡があり、少し下った稜線にはテントが二つあった
 頂上でしばらく展望を楽しんだ後、テント場に帰ることとした。テント場では皆が起きてコーヒーを沸かして飲んでいる。自分も一杯いただいた。コーヒーも旨い。日が照り、ポカポカしてきて、外でも過ごせるようになった。朝食は昨晩のウドン入りすき焼きの残りとラーメン。若い者は昨日の残りを食えと言うことで、自分は張り切ってすき焼きの残りを食い過ぎて、ラーメンは食べれなかった。しばらくすると野塚だけの頂上から人が降りてくる。頂上から見たテントのパーティーだそうだ。オムシャヌプリまでピストンするそうだ。朝食後、しばらくウダウダして、8時半頃、テント場をたたんで下山開始。下山は下降尾根を下る。下山の半分くらいは、雪があり楽だったが、残りは夏道。特に後半は笹藪で降りづらかった。アイノネギを探したが、季節的に早そうだ。下りは1時間半で下山。異様に早い。皆でアエルの湯に入って、浦河で解散。自分は、実家の森まで眠い目をこすりながらやっと帰りました。 

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