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神居岩(233m)

令和2年6月7日(日)    
  納内駅〜納内神社〜(国道12号線)〜神居古潭〜神居岩頂上(10:30頃)〜神居古潭〜(道道57号線)〜納内駅 約18.5km 2時間48分

 今月からの吉方位の一つが北東に変わったため、まだ走ったことがない、深川市納内から神居古潭を往復循環ランニングに。納内駅に車を停めて出発。まずは地元の納内神社にお参りに。この地は明治28年の屯田兵の入植地であるが、この神社もその入植とともに明治31年に創建されたそうだ。神社内にあった開基100年碑から碑文を転載する。

【転載はじめ】納内神社
 明治28年 同29年に入植した屯田兵をはじめとする人々の心の拠り所として明治31年尚武山の中腹に小神殿を建立し、天照皇大神を奉斎するを創祀とする
 その後氏子の相互扶助の精神と敬神崇祖の顕われとが一致し 明治35年秋現在地に遷宮せしものなり
 依頼数度にわたる神殿の改修後 塁年の変遷と曲折を経て ここに百年の星霜を重ねるところなり
 よって創祀百年に当たり氏子の浄財により記念の諸事業を実行し この記念碑を建立して後世に創祀の意義を伝承せしむるとともに 郷土の安寧と発展に永劫の籠あらんことを希求するものなり
【転載終了】

 神社にお参り後、国道12号線まで戻りそこから国道を北上し、神居古潭に向かう。途中神居古潭神社など小さな祠がたくさんあった。途中、水道橋の手前を左折すると「神居古潭竪穴住居遺跡」であった。北海道指定文化財であるが、草で荒れ果てていて竪穴らしきものはよくわからない。説明板を要約すると以下のとおり。

【要約はじめ】神居古潭竪穴住居跡
 同遺跡は擦文文化の集落跡であり、8〜12世紀、本州では平安時代の頃に、本州の産物との交易で栄えた文化である。遺跡内の窪地は竪穴住居跡であり、一辺5m程の方形に地面を数10p〜1mほど掘り下げて床とし、上屋を組み上げたもの。ここには219基の竪穴が確認されているが、一時期に同期にあった住居数は10件程度と推定。当時は狩猟採集を主としていたが、この遺跡では遠くに石狩川での鮭漁が大きな比重を占め、大量に捕獲された鮭の一部は本州との交易に使われたいたと推察される。この遺跡から深川市広里付近のかつての入りカリ川の両岸は擦文文化の大遺跡が群集していた。
【要約終了】

 遺跡から少し走り、トンネルの手前を左折すると神居古潭に到着。アイヌの人達が神聖視していた場所だけあって、石狩川の急流と崖が広がる絶景である。神居古潭とは、文字通り「神の村」であり、言い伝えは、船が唯一の交通手段だった時代、両岸から奇岩怪岩が迫る激流のこの地は、神(カムイ)に祈りを捧げて通らなければならないところでだった。アイヌ民族にとって、大地も水も火も動植物もすべてが神様を宿す存在で、通行人を苦しめる難所だったことから、ここでのカムイは魔人(ニッネ・カムイ)を意味するという説も有力だそうだ。
 神居古潭駅を見学し、展示されているSLを横目に神居岩に登る散策コースに取りつく。

【要約はじめ】神居岩のいわれ
 この神居岩は、アイヌ語で「クッネシリ」(岩崖をなしている山)といわれ、岩場の部分を「サマイクル、ルシ、ケトウンチ、サッケ、イ」(サマイクル(英雄神)が獣皮の張枠を乾したところ」という意味である。
 人々はニツネカムイ(魔人)が神居古潭で石狩川をせき止めて上流のアイヌ人を水攻めにしようとした時サマイクルカムイとニツネカムイがこの頂で争い、その時ここから突き落とされて、足がうずくまってできた岩といわれ、この神居岩はサマイクルカムイとともに、古い昔から上川アイヌの代表的な伝説の場所となっている。
 なお、神居岩は義経岩ともいわれ、なぜこの岩が義経岩と言われるかは定かではないが、松前藩時代に本州から蝦夷地に渡ってきた人たちが、アイヌの英雄神のサマイクルカムイは、蝦夷地に逃れてきた義経のことだといった作り話、伝説からこの岩が義経岩とも呼ばれるのではないかと言われている。
【要約終了】

 神居岩への散策道は登山道のようであり、あまり人が入っていないのか、若干藪漕ぎのようなところもあるが踏み跡がわかるので何とかなる。途中岩の下に到着し、右回りと左回りコースの選択があり、何となく右回りコースを選択する。歩き始めると、湿地帯が多く靴が濡れてしまう。コース的には岩の後ろを巻くようなコースで、20分ほどで頂上に到着する。下はスパッと切れ落ちているが、南方に展望が広がる。深川方面の田園地帯やカムイスキーリンクスなどが広がる。
 しばらく佇んだ後、今度は左回りコースを歩く。ここは崖の下を歩くコースで、途中ロッククライミングの若者が登っていた。上まで登るそうですごいものだ。
 下りはあっという間に下山してしまうが、下山後、神居古潭駅のところで、若者がヘビを数匹捕まえて遊んでいる。聞くとその辺の川沿いなどにシマヘビが結構いるそうで、マムシも線路沿いのコンクリートの隙間にいるそうだ。ヘビが嫌いな自分としては、早々に退散し、神居古潭をあとにする。
 帰りの道は、国道でなく道道57号線を通って納内に変える。腹が減ったので、深川の「50番」で醤油ラーメンと半中華飯のセットを食べて札幌に帰る。

 
   
   
   
   
   
   
 
  
   
 
 
   
   
 
 
 
 
 

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