キリスト教入門

日本書

令和7年2月17日

 矢内原忠雄の『キリスト教入門』は、キリスト教の基本的な教えとその信仰の意義を、一般の読者にもわかりやすく伝えることを目的とした入門書です。著者自身が「一平信徒」としての立場から執筆しており、専門的な神学書ではなく、素朴で平易な語り口が特徴です。

  • 執筆の背景 矢内原は内村鑑三の門下生として聖書を学び、長年にわたりキリスト教の講義を行ってきました。戦後の宗教的自由の拡大を受けて、より多くの日本人にキリスト教を知ってもらいたいという思いから本書を執筆しました
  • 内容構成
  • キリスト教の歴史的背景(特に日本における伝道の困難と変遷)
  • 信仰とは何か、人生における意味
  • 聖書の教えとその実生活への応用
  • 学生との対話形式による問いと答え
  • 語り口 学生との対話を通じて、信仰の本質や人生の悩みに対するキリスト教的な視点を紹介。たとえば「自分に自信を失った学生」に対して、「それは真理を求める第一歩」と励ます場面などが印象的です
  • 目的と意義 キリスト教を単なる知識としてではなく、「人生のよりどころ」として捉えることを重視。信仰の普遍性と個人の内面への働きかけを強調しています。
  • この書は、キリスト教に興味を持ち始めた人や、信仰について深く考えたい人にとって、親しみやすく、心に響く入門書となっています。

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