日々の暮らしを楽にする

日本書

令和4年(2022)3月17日

小林正観著

参考になることばかりだが、書ききれない。一つ参考になったのは、お金を貯めるためには、トイレ掃除、ふたを閉めること。

■時間が流れても色褪せることのない、真理や楽しみがここに……

2011年にこの世を去るまで、講演会や書籍等を通じて、数多くの人々に幸せや人生の豊かさを伝えてきた小林正観。その没後、著者が生前に残した言葉や文章をもとにした新刊が今も刊行されつづけているのは、著者のお話の中に、時間が流れても色褪せることのない真理や楽しみがつまっているからではないでしょうか。

「私は〝こうするとこんなに楽しいことがある″という法則の研究家なのです」と、著者は語っています。本書ではその言葉に違わない、年300回以上の講演会を頼まれて行っていた著者だからこそ気づき、伝えることができた、誰もが今すぐ実践できる幸せの法則を数多く提案していきます。

■あなたの心をふっと軽くする物事の見方、考え方のヒント満載!

家族、仕事、お金、結婚……毎日の生活の中のさまざまなことから、わたしたちは楽しみや嬉しさを感じる半面、時に悩みや苦しみ、悲しみを抱えたりもします。それでも一生懸命に生きていこうとする人々に対して、著者はこう語りかけます。

目の前に起きる現象には、「幸」「不幸」はありません。ただ、自分がその現象に対して、
「幸」「不幸」という捉え方をしているだけです。
幸せの本質に気がつくと、今すぐ、百パーセント幸せになれるのです。

このように、日々の暮らしの中で生じる問題をどう捉えたら楽になるのか、ということについてのヒントが、本書ではたくさん掲載されています。

■秀逸なたとえやユーモアに満ち溢れた、著者の語り口にも注目。

著者の言葉の一部分をただ抜き出して読んだだけでは、その言葉の深みや味わいに気づくことはできないかもしれません。その言葉の本当の意味は、前後の文章、エピソード全体にちりばめられた著者独特の語り口を楽しみながら、理解していくことをおすすめします。
「結婚は、ゴールインではなく、『砥石』のスタート」「頼まれごとを『ハイ』と言いながらやっていく。これが『ハイレベル』」……。これらのたとえやユーモアから、著者が何を伝えたかったのかを、本書を最初から最後まで読んで、ぜひ体感してみてください。

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