Creating a Forest Garden: Working with Nature to Grow Edible Crops 

洋書

令和2年(2020)5月10日

序論 Introduction
 フォレストガーデンは複雑なシステムである。自分でフォレストガーデンを造ることは、同時に様々なことを考えなければならず大変なことである。この本ではプロセスを分解し、ステップを踏んで全体をマネージメントできるように心がけている。
 フォレストガーデンは様々な高さの植物で構成される多重階層であり、トップ層(傘)、中間層(藪)、低層(多年草、地表を覆う)で構成される。通常、それぞれの層は、個別に容易に識別できるので、別々の時期に移植する。フォレストガーデンの各層は、単独で生育することはなく、リンクしている。
 
この本から何を見出すか
 通常の人々はフォレストガーデンをデザインし、最初にすることは灌木と低い植物を除去して木を植え、この本でもそのような手法は書いてある。デザインの後半で、クリーニングと小道を作ることが出てくるが、この本におけるデザインの全体プロセスを読んだ上で考えることを推奨する。
 膨大な植物がこの本で記載されている。できる限りラテン語と通常の名称を用いて、インデックスから容易に探索できるように心がけている。種の表記は第一義的な使用法(果樹、ナッツ、種子等)を記載し、その次にラテン語を記載する。
 植物の詳細情報は記載していない。そのような二次的な利用法はまだ明らかになっていないからである。
 各植物の名称について、重要な情報を図解的に示す。例は以下の通り。

落葉樹Deciduous/常緑樹Evergreen:D
地域Zone(耐寒性Hardiness Zone):4
日向Sun/日陰Shade 指向性Prefefence:〇
遮蔽耐久性Shade tolerance:
🌓生長性指数Performance rating:✔✔
繁殖性Fertility:SF
花Frower colour:黄色yellow
被覆Cover(Ground cover rating):✔✔✔

落葉樹/広葉樹
D:落葉樹又は冬季間に根が死滅する匍匐性草本
E:常緑樹
SE:半常緑樹

耐寒性
 地域の番号は耐寒性を示す。地域は1~9で示され、最小値は冬季間でも耐寒性があり、5は5の地域において耐寒性があることをしめす。アメリカの大陸において耐寒性地域システムは、地図上に示されている。またアメリカでは、5bのような細地域も設定している。ある品種を異なる地域で供して適応できれば、その品種はその耐寒性地域に適合することを意味する。
 イギリスは夏が寒いので、初期生育が不十分だったり、成熟が不十分なため、冬季間の生存性に影響を与えるため、そのシステムはその通りとはならない。しかし、そのゾーン分けは冬季の耐寒性の指標として有効である。
 イギリスのほとんどの地域は8つに分けられ、高地は7つに分けられ、海岸にも適用でき、南方は9つに分けられる。自分の庭を考えた時、通常はゾーン8である場合も、地域の気象を考えて例えば9にしてもよい。種の耐寒性はその起源となる種から変異しており、起源種よりも耐寒性が向上しているかもしれない。ヨーロッパと北アメリカの耐寒性マップはインターネットに掲載されている。

ゾーンナンバー 平均最低気温(℃)
1 -46℃以下
2 -46 ~ -40
3 -40 ~ -34
4 -34 ~ -29
5 -29 ~ -23
6 -23 ~ -18
7 -18 ~ -12
8 -12 ~ -7
9 -7 ~ -1

日向Sun/日陰Shade 指向性Prefefence
 この指標は日照の状態を示す。植物は日照を好み、これにより生存できる。これはイギリスの状況であるが、夏が暑く低緯度(北東アメリカ)における遮蔽の検討にも役立つ。同様に夏が涼しいノルウェーやスゥエーデンのような高緯度地域では、日照を重要視する。土壌水分も日照に大きな影響を受ける。樹木にとって、乾燥土壌より高水分土壌の方が日照に耐えやすい。

〇 日照を好む
🌓 (半月二分の一)遮蔽が必要(1日のうち、50%または4~5時間日照に当てる)
🌓 (🌓20%)適度の遮蔽(1日のうち、20%又は1~2時間日照に当てる)
● 完全な遮蔽(日照は不要)

遮蔽耐久性Shade tolerance
 この指標は遮蔽による植物の耐久度を示す。これがイギリスの条件であるが、緯度が異なる場合、必要な修正を実施する。
〇 遮蔽耐久性なし
🌓 (半月二分の一)若干の耐久性(1日のうち、50%または4~5時間可)
🌓 (半月20%)適度の遮蔽耐久性(1日のうち、20%または1~2時間の日照)
● 完全な耐久性(日光なし、又は間接光なし)
●● 常緑樹や灌木の下でより深い遮蔽耐久性有

生長性指数Performance rating
 この指標はフォレストガーデンにおける生長性を示す。違う言葉では、作物がどの程度成長するかの指標である。

✔    適正
✔✔   良い
✔✔✔  とても良い
✔✔✔✔ 秀でている

繁殖性Fertility
 果樹の繁殖性の指標である。

SF 自家受粉で稔る。植物単体で十分である。
PSF 一部自家受粉。植物単体で果実を作ることができるが、異なる品種と交雑することにより、より多く収穫又は大きくなる。
SS 自家受粉では不稔。植物単体では果実が実らない。異なる品種との交雑が必須。
M/F 雄と雌の植物体。雌雄異体とも呼ぶ。果実が実るためには双方が必要。通常は受粉するためには、雄と雌が近くで生育する必要がある。

花の色
 この本では花の通常の色を記す。花の品種によっては多様な色の可能性があるので、その際には「&」で異なる色を示す。また品種によっては装飾の違いやその後の育種で違う色が出る場合がある。

被覆
 多年生又は地上を這う植物について、その密度や雑草の除去程度を示す。
✔    被覆に乏しい
✔✔   適度な被覆。春と夏に除草が必要
✔✔✔  良好な被覆。春と夏に除草が必要かもしれない。
✔✔✔✔ とても良好な被覆。雑草の生育を阻害。

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