クラッシャー上司

日本書

令和元年(2019)11月20日

平気で部下を追い詰める人たち

松崎一葉

「俺はね、(部下を)5人潰して役員になったんだよ」。大手某社に精神科産業医である著者が招かれた際、その会社の常務が言い放った言葉である。このように部下を精神的に潰しながらどんどん出世していく人たちのことを、精神科医の牛島定信氏と彼の教え子である著者は「クラッシャー上司」と名付けた。彼らには「自分は善である」という確信があり、他人への共感性は決定的に欠如している。精神的に未熟な「デキるやつ」なのだ。
本書では著者が豊富な経験に基づいてクラッシャー上司の具体例を紹介。ネチネチ論理的に責める男、部下が憔悴しきっていることに気づかない鈍感男、家庭まで壊してしまう男……。さらに部下の心を攻撃する本当の理由や、「我が身可愛さで公に尽くさないことは恥である」とする日本人に特徴的な精神構造など、クラッシャー上司を生み出す要因を分析。そして最終章で、会社と部下にとっての最善の対策を提案する。
――本書には「クラッシャー上司」を流行語にしないための本質的なアイディアが詰まっている。(斎藤環[精神科医])

コメント