南狩場山(1464m)・南東面沢 平成26年(2014)8月24日(月)7人グループ
7:25 入渓(680m)
7:50 二又
8:50 第1大滝
10:00 岩壁
11:03 夏道
11:15 南狩場山
12:48 新道登山口
北海道の沢登りのスペシャリストganさんの沢の本の第2弾の取材に同行。写真を撮ったのですが、カメラをどこかに紛失してしまったので、今回は文章のみ。
狩場山の夏道を使わないで沢を詰めて登るというとんでもないマニアックな計画だ。前日は、ニセコの昆布温泉近くの山小屋に前泊。うどん鍋で酒を酌み交わす。
4時に起床して、5時半に山小屋を出発。島牧のセイコーマートに6時半に到着。ここで沢装備を整えて賀老高原へ。新道登山口から2本手前の沢に入渓。前日の雨で水量が増している。ganさん曰く、「これは面白い」とのこと。しばらく沢を詰めると、沢の二又に到着。左岸は、ネットによく出てくる通常ルートだが、今回は右岸を詰めるという。標高を上げつつも大きな滝が出てこないので、みなでここは「ブタ沢」(大きな滝も、ナメ滝もない、面白くない沢)かな?と言っていたら、数メートルの滝が出現。ここは左岸を巻いて難なくやり過ごす。どんどん標高を上げると傾斜がきつくなり、シャワークライム状態に。本日は天候も悪く日照もなく寒かったのであるが、ここの水は雪解け水なのかとても冷たい。
沢も水が少なくなり標高を上げてくると、今度は垂直の岩の壁。恐らく10mはあるか。ganさんがまずはじめに登り、ザイルを降ろしてもらって各自ザイルにつかまり、岩にしがみつきながら登る。自分は3番目に登ったのだが、初心者としてはなまら怖い。これは来なければ良かったと後悔しながら、ひーひー言いながら何とか登る。
7人無事に岩登りを終え標高を上げると、今度は根曲りダケの強烈な藪漕ぎである。傾斜もきついので、笹につかまり、引っ張りながら身体を持ち上げるのだが、足元は滑るし、腕は疲れてくるしどうもならない。藪の中で格闘すること約1時間、傾斜が緩んできて笹も少なくなってくる。地図で確認するともう少しで夏道だ、最後は白樺の樹林帯を越えると、そこは待ちに待った夏道(登山道)であった。山の上はガスの中で、風も強く視界はゼロ。せっかくだから南狩場のピークだけ極めようと歩き始めると、どうも様子がおかしい。よく調べると南狩場から狩場の間に出ていたのだ。すぐに引き返すとすぐに南狩場山山頂。実は我々は、南狩場山の直下に登っていたのである。
ここからの下りは快適な夏道コース。冷たい水も、怖い岩壁も、藪漕ぎもない。熊の糞は数か所あったが、快適な下りである。通常の登山道のありがたみが身に染みる。真駒内コースとの分岐に差し掛かると、ganさんがここから夏道を離れて、藪・沢(新道登山口から1本目)に入るという。ganさん曰く、ここは入ったことがないので「楽しみ」だという。7人中ganさんを入れて3人(山じい、ダイスケ)が笹薮に入っていった。残る4人、我々は、身体も冷えているし、沢はコリゴリであるので断る。夏道の下山は1時間半ほどで難なく登山口へ。登山口の橋で昼食をとりながら小休止して、入渓地に向かう。そして恐らく、ganさんたちが降りてくるであろう沢を見上げると、とんでもない大きな滝(数10m)がそびえている。これはザイルの長さも足りないし、巻くのも大変そうなので、ganさんたちは引き返すのではないか?と心配していて待つこと2時間の15時に、3人はボロボロになりながら降りてきた。拍手で迎え、聞いてい見ると。この沢は思ったよりワイルドで、大きな滝が3本、うち一つは懸垂下降、最大の最後の大きな滝は、30分もかける大高巻きで降りてきたという。ganさん曰く「楽しく、刺激的だった」そうだ。なんともすごい強者です。
帰りは、千走温泉に入った後、余市のファミリー寿司「ガーデンハウス」で3色丼。食べきれないほどの量である。
後日、写真を上司のSai氏から入手したので、追加する。
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