三石開基百年之碑

石碑等(開拓記念碑)

令和6年(2024)9月16日(月・祝) 新ひだか町三石地区

 三石庁舎(三石本町212番地)のところに、標題の記念碑が鎮座していた。ここのものは珍しく縄文時代からの説明がされている。

【三石開基百年之碑】
 自然石に上記のとおり刻まれ、その脇に「北海道知事 堂垣内尚弘書」と添えられていた。碑文のポイントは次のとおり。「碑文 古代三石の歴史は縄文土器時代(約6000年~2500年前の遺跡、石器、土器の類から先住民の生活をしることができる。時を経て寛文9年(1669)有名なシャクシャインの戦いに、この地の住民が参加したとの記録を通し、当時の先駆的な足跡がうかがえる。ついで天明の頃(1780年代)に至り、幕府、松前藩の施策を受けた先達者たちが、この地に渡り、昆布を採り、漁場を開き内地との交易を始めた。蝦夷地が北海道と改められ、開拓使がおかれて数年後の明治8年(1875)日高地方最初の戸長役場が三石に置かれた。以後、未開の土地の開拓を志して、内地各地から移住が始まった。とくに多かったのは福井県(越前)兵庫県(淡路)新潟(越後)岩手(南部)の人たちが集団的に相呼応して入地、開墾に従事した。そのあと各県からの入地が相次いだ。この人々は未開の原野の開拓に挑み、道を作り、橋を架け、木の根を掘り、畑を作る土との闘いを続けたもの、大海にたつきを求めて昆布を採り、網を曳き、小舟をあやつる漁業に挺身したものもあったが、いづれも困苦欠乏に耐え、厳しい自然を相手に血と汗と苦闘が続いた。過労と病にたおれたもおのも多かった。それでも屈せぬ開拓魂と、励まし合う人の心の和に支えられた先人の努力が実って、今ここに農場の田園と豊かな海の幸、そしてここの地三石の風土にふさわしい生活と文化が築かれた。本年3月1日、開基百年の記念式典を挙げ、さらに多彩な記念事業と行事を行った。我々は今一世紀を顧み、改めてこの地を拓いた多くの先駆者の偉大な功績を偲び、理想郷の建設をめざし、二世紀に向かって力強い第一歩を踏み出した。郷土三石の飛躍的発展と永遠の繁栄をこいねがい、ここにこの碑を建てる。昭和50年11月 三石町長 小池 清」

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