令和6年(2024)3月23日(土) 札幌市中央区北6条西10丁目11-2
桑園のたまゆらに荷物を預けて、篠路に向かう途中、桑園延命地蔵尊に立ち寄った。ここは札幌勤務時代の通勤経路であるが、レポートさせていただく。
【桑園延命地蔵尊】
錫杖を手にした地蔵がコンクリート製の大きな台座に立っており、「奉安 桑園延命地蔵尊」と浮彫りがされている。台座の右側面には、「桑園延命地蔵尊保存会物故者役員名」について、歴代の会長と役員の氏名が刻まれている。台座の右側面には黒御影石の石板がはめ込まれ、そこには「桑園延命地蔵尊改修寄付者御芳名」として、多数の個人名や企業名が刻まれている。
裏面の説明板には次のとおり刻まれていた。
「由来 函館本線札幌市北六條西九丁目ヨリ西十一丁目ニ至ル地内ニ於テ明治七年鉄道開通ト同時ニ義経丸辨慶丸ト稱スル機関車運轉當初以来今日ニ至ルマデ変死ト事故死ヲ為シタル人三百六十四名ニ及ビ人之ヲ呼ンデ魔ノ踏切ト稱スルニ至ル
此ノ因果関係ノ理論ハ別トシテ之レガ防止ニ對シ苦慮スルト雖モ年ヲ重ヌルニ及ンデ益々増加スル事ハ世相上誠ニ等閑視スルコトヲ得ナイ
然ルニ東京附近ノ大森大久保、其ノ他道内ノ旭川曙及ビ東川等ニ於テ之レト同様ノ個所アリタル處郷土人相寄リ地名ヲ冠シタル地蔵尊ヲ建立シ死者ノ霊ヲ弔フト同時ニ将来ノ魔除ケヲ為セルニ迷信カ信仰カ此ノ穿鑿ハ別トシテ不思議ニモ殊ニ死ヲ遂グル人ナキニ至ッタ
此ノ事ヲ視ルニ於テハ右地内ニ同様ノ地蔵尊ヲ建立シ変死者事故死者ノ霊ヲ弔フト同時ニ将来此ノ事無カラシムルコトヲ期スルハ人ノ為スベキ道ノ一ツデ下記等相寄リ桑園延命地蔵尊ノ建立ヲ計ッタ次第デアリマス
昭和貮年七月二十日 桑園延命地蔵尊建立並鉄道死者追悼會 提唱者 桑園倶楽部 北門倶楽部」
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